免疫診断学講座
免疫診断学講座特任准教授 松岡 周二
アトピーセンター所長 奥村 康
本講座は2018年4月よりSRL株式会社より資金提供ならびに学術的サポートを受け、寄付講座として開設されました。そして、2021年4月よりSRLからの支援も継続いただきながら、日本抗体医薬株式会社からの全面的支援を受け産学共同研究講座「免疫診断学講座」として引き継がれることになりました。本講座では、臨床の先生方の協力を得て人の組織検体(手術材料、患者血液)を直接抗原にし得ることを利用するとともに、私達が開発してきた技術を使って、新規の高親和性のモノクローナル抗体を樹立します。またこれまで樹立してきた診断および治療抗体を臨床に供すべく引き続き開発していくこととなりました。現在でもモノクローナル抗体はELISA, FACSなどで、癌の診断技術の要になっていますが、検出の感度や精度をさらに向上させるためにはより特異性が高く、結合力の高い抗体が求められています。
また分子標的薬としての治療抗体は、まだ薬剤として承認されたものは少ないものの、患者への副作用が少なく、高い治療効果を有することが実証されつつあり、さらなる新規治療抗体の開発が求められています。特に当講座で開発されたアナポコーシス抗体は、従来の治療抗体とは異なる機序でがん細胞を破壊し、正常細胞は傷害しないことから、さらなる開発による治療応用が求められています。これらの抗体を用いた一刻も早い臨床治験の準備を進めています。
本学臨床の先生方をはじめ大学院生の皆様の参加も期待しております。
連絡先
順天堂大学大学院医学研究科
共同研究講座 免疫診断学講座
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Tel. 03-3813-3111 内線2158
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